おおやようこの自転車×ヨガ

ロードバイク乗りでヨガインストラクターの大宅陽子のブログです。

林道や峠道をロードバイクで走る時に心に留めておきたいこと

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林道が好きだ

私は山に行くのが好きです。特に林道を走るのが好きです。

普通の道から一本入っただけなのに、がらっと景色が変わります。さっきまで走っていた人里から離れ、林の中に細く緩いカーブを描く舗装路。自然の生命力の押され、ひびが入ったり、路肩の欠けたコンクリートの上をゆっくり進みます。

ペダルにぐっ、ぐっ、と力をかけながら上ると、ひんやりとした澄んだ空気。時折通る土や葉の香り。一気に木々のざわめきと自分の息遣いだけが聞こえる空間へ。

そんな魅惑の世界、林道が大好きです。

そんな魅力を知る人が増えてきたのか、最近は女性でも仲間とのグループライドの記憶やストラバでの情報を頼りに林道を楽しむサイクリストが増えているように感じます。

今回は、ちょっと真面目な話。山を楽しむ前に心に留めておきたいことを自戒の意味も込めて書き記していきたいと思います。

さて、林道とはどんな道かというと、森林の管理・林産物(木材など)の運搬を目的として作られた道です。今回の話には厳密な定義が必要な訳ではないのでさっくりと。実際、林道であるかどうか、ではなく、林道やそれに類する峠道等の話です。

「林道のつくり」と「林道の人通り」について

まず、道のつくりです。林道は前述の通り森林の管理を目的として作られているので、道が簡素で路肩にガードレールや縁石がないことがほとんどです。道幅も一定ではありません。

そして、林道は場所によって、生活道路として車やバイクの往来が頻繁な道もあれば、「最近自分以外の人間は通過したのだろうか…」というほど苔が蒸し、落ち葉に覆われ自然に還ろうとしている道もあります。

長さも千差万別で、あっという間に終わる道もあれば数キロにわたって延々と厳しい上りが続く道もあります。

途中集落があったり、人の気配なんて全くしない一本道、ということもあります。

さて、ここで考えたいことは、山間の道を楽しむ際のリスクについて。

林道や峠道で考えられる「リスク」とは

大きく分けて3つ。

1つめは落車や体調不良などのトラブルです。どれだけ気を付けていても落車をしたり、体調不良になる可能性があります。林道であれば道から外れて谷へ落ちる可能性も大いにあります。ちなみに、山奥ではスマホの電波が入らないことも多々あります。

2つめは野生動物との遭遇です。キツネやタヌキであれば可愛いものですが、山間に入ればシカやイノシシ、クマの生活圏です。いつ遭遇してもおかしくはありません。秩父近辺の林道を走っているときに目の前を大きなシカが跳ねていったことがあります。車通りがある道から一本外れればそこは野生動物の住処です。

3つめは悪意のある人間との遭遇です。考えたくはないことですが、忘れてはいけないことです。私は、路肩に車が停めてあるときはできるだけ用心して離れたところを通るようにしています。最悪の事態を考えた場合、ロードバイクを蹴倒されて車に引き込まれたら、成す術はありません。「私は可愛くないから」「おばさんだから」「男性だから」というのは自分の考えであり、相手がどう思い、どういう意図があるかはわからないのですから、性別年齢問わず注意が必要です。

対策としてできること

①複数人で走る

これが一番有効だと思います。以前仲間とライドをしていた時、一人が落車をして病院に行く事態になったことがあります。電波が入らない地帯でしたが、1人が付き添い、2人が下山し車で迎えに行く、という対応をとることができました。

野生動物に対しても大人数の物音や話し声が届くことが牽制をかけることになり、突然の遭遇の可能性を減らすことに繋がります。

対人間のリスクも圧倒的に低くなることでしょう。

②車やバイクの往来のある道を選ぶ

往来があると、野生動物が出てくるリスクも下がりますし、何かあったときに発見してもらえる可能性も上がります。

③日中以外の走行を避ける

 日が傾くと、山や木々に覆われた林道は一気に暗くなります。視認性の悪さから落車などのリスクは上がり、昼間はじっとしていた動物たちが動き出します。犯罪が起こりやすい時間帯でもあります。パンクなどの軽微なトラブルによるタイムロスによって日没を迎えてしまう可能性もあります。個人的には林道は日中限定。単独行動ならなおさらです。時間に余裕をもって行動するのがベターですが、林道は山の中を縫うように走る道なので、時間によっては下山し、車通りのある道を迂回すると良いと思います。

④積極的に挨拶をする

林道ではいつも以上に積極的に挨拶をするようにしています。家族に対してやSNS投稿で「ときがわ方面へ行ってくる」とは伝えても「鎌北湖から北向き地蔵に行って、顔振峠を下って…」と詳細にルートを誰かに伝えてから走り出す人は多くないはずです。挨拶をした相手が少しでも覚えていてくれたら行方不明になったときに出会った場所を証言してくれるかもしれないし、道端に見覚えのあるロードバイクが倒れていたら崖の下を覗いて見つけてくれるかもしれません。山の中では何かあった時にお互い助け合うことになる可能性があります。些細な振る舞いが運命をわけるかもしれません(コメントいただき追記しました)。

 おわりに

色々書いてきましたが、走り方は人それぞれ。私は上記について気を付けるようにしていますが、当然ながら「絶対こうでなければいけない」ということではありません。ただ、ロードバイクの魅力に気づき、アクティブに行動範囲を広げている方の中には、市街地でずっと暮らしている方も多いかと思います。無防備であっても安全に過ごせる生活に慣れている方へ「その気持ちのまま山へ入っていくと、思わぬ危険と出遭ってしまう可能性があるよ」ということを伝えられたらいいなと思いこの記事を書きました。

私は市街地で生まれ育ちましたが、両親は山里育ちです。山間の集落に住む親せきもおり、小さいころから山の暮らしや生活、山の怖さについてはよく話を聞いていました。

山は楽しいです。自然の中は気持ちがいい。ただ、山は時に恐ろしく、その中で人間は無力になる、ということも頭の隅に置いておいてほしいのです。

「自己責任」という言葉がありますが、困ったことが起きたら人様の手を借りることになります。自己完結できるとは限りません。リスクはできるだけ負わない。無事に笑顔で帰宅する。これを最優先に自転車ライフを楽しんでいきたいし、皆さんにもそうであってほしいなと思います。

↓行きたい峠盛りだくさんの埼玉の峠ガイド

 

↓山に入ると店がないので補給食も忘れずに。このグミ美味しいです。あと、スティックタイプの経口補水液はお守り代わりに良いです