おおやようこの自転車とヨガと子育てと

自転車に乗ることが好きで、自転車にまつわる仕事をしているサイクリストヨガ講師の大宅陽子のブログです。自転車、子育て、暮らしにまつわることを書いています。

【新幹線・電車・バス輪行】日帰りで乗鞍岳を満喫してきました

日帰りで乗鞍岳へ行ってきました。

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乗鞍岳飛騨山脈北アルプス)南部の長野県松本市岐阜県高山市にまたがる剣ヶ峰(標高3,026m)を主峰とする山々の総称です。長野県側と岐阜県側から上ることができるのですが、今回は長野県側の乗鞍エコーラインを走ってきました。
公共交通機関を使って日帰りで行くことができるのか、どのくらいの時間滞在することができるのか。まとめてみようと思います。

まず、今回の条件は
・首都圏スタート&ゴール
・公共交通機関を使う(自家用車、レンタカーは使わない)
・単独移動(輪行
・始発から終電までの間に完結する

です。

まず、考える必要があるのが、ルートです。
乗鞍岳に行くにはいくつかのルートがあります。「首都圏→松本」「松本→乗鞍」にわけて考えていきましょう。


まず「首都圏→松本」ですが、大きく分けて3つルートがあります。

①新宿→甲府→松本

②東京→長野→松本

③高速バスで松本

①と②は鉄道、③は高速道路を使います。

①は特急あずさ、特急スーパーあずさで約2時間半。首都圏から松本へ向かうのであれば最速です。在来線でゆっくり行くこともできます。

②は北陸新幹線で長野へ行きます。そこから松本へは篠ノ井線です。特急しなのか、在来線を使用します。やや迂回しているので時間はあずさよりはかかり、料金もやや高め。しかし、あずさほど混雑することはなく、平日休日共に輪行しやすいのがメリットです。

③の「新宿→松本」は本数も多く、時間は3時間程度。何より魅力的なのは片道3500円、往復購入だと片道約3000円というお手頃価格です。他にも各地からバスが出ているので、自宅から近い発着地点があればかなり便利です。しかし、高速道路の混雑具合によっては時間がよめず、ロードバイクは荷物室に入れるため、場合によっては大きく動いたり他の荷物とぶつかり破損する可能性があります。以前高速バスに自転車を載せてもらったことがありますが、今現在ロードバイクを載せてもらえるかは確認が必要です。

となれば、①が良さそうなのですが、使い勝手が良い路線だけに、平日休日に関わらず、朝の特急あずさの松本行きは混雑必須輪行が周りに多大な迷惑をかけずにできるかどうかは…ちょっと厳しいかもしれません。

ということで、往路は②を選択。

後半の「松本→乗鞍」ですが、
松本電鉄で松本→新島々、アルピコ交通バスで新島々→乗鞍観光センター前、とルートが決まっています。松本電鉄が約30分、バスが約40分です。この2つの経路はセットになっており、基本的には接続が考慮されています(閑散期にはされていない場合もあるので要チェックです)。

www.alpico.co.jp

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松本電鉄

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上高地行きと比べると乗鞍行きはいつもすいています

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新島々駅と新島々バスターミナルは同じ建物です


乗鞍行きのバスはシーズン毎に時刻表が変わります。上記の公式HPを見ると分かるのですが、お盆以降はバスの本数が減ります。

それを加味してみると、現在(8月20日以降は秋ダイヤ)は始発出発だとしても、最速で10時10分松本発、乗鞍観光センターに11時42分着が一番早い到着となります。

つまり…正午にライドスタートです。

しかし、他に選択肢はないので決行。始発だ!と意気込んでいましたが、余裕の6時台出発で大丈夫です。

アルピコバスは以前は旧型のバスで、車内に輪行袋を持ち込むことができましたが、今回は大型の観光バスになっていて、輪行袋はバスの下の荷物室に預けました。固定することができないので、山道を走る間、荷物室内でかなり動きます。デリケートなバイクでは行かない方がよいかと思います。

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乗鞍観光センター前で降りてから徒歩30秒

乗鞍岳途中の三本滝のゲートは18時に閉まるので、18時までに下山…と思っていたところ、観光センターは16時30分閉館、それに合わせて中にあるコインロッカーも16時半までとのこと。

観光案内所で聞いてみたところ、観光案内所は17時まで開いていて、手荷物も預けることができるとのこと(しかも100円!)

荷物を預けると観光案内所の職員さんが「新島々駅行きのバスも17時ちょうどよ!」と。

確かに観光センターが閉まり、居場所もないのにベンチで18時台のバスまで待つのも辛いので「16時50分観光案内所」をリミットとしました。

ということで約4時間50分の自由時間をゲット!

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坂バカチャレンジ!

一般の方であれば、乗鞍高原を散策するか、バスを乗り継ぎ乗鞍岳山頂にある畳平へ行き高山植物を愛でるのもよいと思います。

自転車乗りの皆さんは、ええ、もちろん上りますよね。『マウンテンサイクリングin乗鞍』のスタート地点は観光センターのすぐ前です。畳平までの距離は20.5km。標高差1260m、平均勾配6.1%、ゴール地点は国内舗装道路最高点の2720mです。

norikura-hc.com

5時間弱だと、下山やメカトラブルの場合の対応を考えると2本はやや時間が足りず。
観光センター→位ヶ原山荘(約15km地点)
観光センター→畳平(ゴール地点)
の2本を走りました。

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位ヶ原山荘

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下山は防寒を忘れずに

山の天気は変わりやすいので、防水のウインドブレーカーとレッグカバー、フルフィンガーグローブを用意した方がよいと思います。森林限界を越えると一気に気温が下がります。風も強いことがあるので、事前に天気を確認しておきましょう。

tenkura.n-kishou.co.jp

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序盤の穏やかな景色、森林限界を越えるときの空の広がり、岩肌が見える荘厳な景色。自分の脚で上るからこそ感じるものがあります。

私の乗鞍での「満喫」は走ることなので、美味しい食べ物や面白いお土産などはありません。ただ、ひたすら走って、よい景色を堪能してきました。満足。
余裕をもって写真を撮りつつ16時半には下山し、観光センターの道向かいにある売店(20時まで営業しているそう)で小腹を満たし、

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観光センターの向かいにあります

荷物を受け取り、輪行の支度をし、新島々行きのバスへ。

帰りは①の特急スーパーあずさを選択。松本駅が始発なので、落ち着いて輪行袋を座席の後ろに納め、快適に帰路につきました

深夜を覚悟していましたが、わりと余裕をもって帰宅。
朝6時台に家を出て、22時に帰宅。それでも乗鞍高原で約4時間半過ごせる”ということがわかりました。

意外と近いですね。ただ、1日でかかった交通費は約2万円。決して安くはありません。 

また、輪行の場合、この手段は一人だから可能だと思います。複数人が輪行袋を抱えて車両を占拠するのは周りの迷惑になるので、車両を分けるなどの配慮が必要になります。手ぶらであれば、みんなで電車に乗ってわいわい行くのも楽しそうですね(乗鞍高原にはマウンテンバイクレンタルのアクティビティなどもあります)。

車がある場合、特に複数人いた場合、車で行った方が楽だし安いです。

乗鞍エコーラインの開通期間は7月1日から10月31日まで。ヒルクライムができるのは本当にわずかな期間です。

“一人旅情を感じながらの日帰り輪行旅”の一つの選択肢として参考になれば幸いです(*´ω`*)